40歳を過ぎた頃から、ある日突然、顔にあらわれた薄茶色のシミを見つけて、
憂鬱な気分になる女性は多いと思います。
しかし、シミは一口にいっても、さまざまな種類があり、
発生する原因もそれぞれ違います。
例えば、老人性色素班、肝斑、炎症性色素沈着、脂漏性角化症、
雀卵班(ソバカス)などがあります。
その中で、最も多く一般的にシミといわれるのは、
紫外線を浴びることで発生する老人性色素班というタイプのシミです。
このシミを経験している人は、
ある日突然あらわれたように感じるかもしれませんが、
実際は、若い頃から紫外線を浴び続けて、
蓄積したものがある一定の量に達した時にあらわれるのであって、
決して直前の日焼けなどによってできたものではありません。
そして、こうしたシミは肌が紫外線を浴びることで、
表皮の基底層にあるメラノサイトがメラニン色素を作りだし、
このメラニン色素がシミのもとになります。
通常、紫外線を浴びてメラノサイトでメラニン色素が生成されても、
ターンオーバーで排出され、シミとなる色素沈着を起こすことはありません。
しかし、紫外線を過剰に受けると、メラニン色素も過剰に生成されてしまい、
通常のターンオーバーでは排出し切れなくなってしまいます。
こうして排出し切れなかったメラニン色素が残り、
シミとなってあらわれるというわけです。
また、加齢の影響や、夜更かしによる睡眠不足、栄養バランスの偏った食事、
ストレスなど乱れた生活習慣を送っていると
ターンオーバーが乱れがちになり、シミができやすくなります。
こうしたことから、シミを予防するには紫外線対策が一番です。
外出する時は、少しの時間でも必ず日焼け止めを塗り、
さらに、帽子をかぶったり、日傘を使うなど、充分な対策が必要です。
紫外線は曇りの日でも雲を通過し、日陰にいても、
空気中で四方八方に広がる散乱光などによって、常に地上に降り注いでいます。
さらに、洋服の上からでも肌に到達し、
室内や自動車内にいてもガラスを通過したりするので、少しの油断もできません。
常に「紫外線を絶対に浴びない・・・」という強い意志を持ち、
十分な日焼け対策を行いましょう。
そして、シミといえば美白化粧品だと思いますが、
美白化粧品はできたシミを漂白剤のように白く消してくれるものではありません。
美白化粧品に含まれている美白成分は、
メラノサイトから生成されるメラニン色素の量を抑制するものです。
ですので、美白化粧品はシミ予防として、毎日使い続けることが大切です。
また、「美白」と名が付いていても、
美白成分が入っていないこともよくあるので、
しっかりと確認してから購入するようにしましょう。